【ミ三3研究レポート】 研究員S
『母から、大人になった私への贈り物』
成人した日、母からもらった本真珠のネックレスとピアス。 今からして見れば、生意気で恩知らずでお恥ずかしいのですが…
同級生の女の子たちは、ちょっぴり背伸びしたブランドのお財布やバッグを親からプレゼントしてもらっていたので、 他の家の子とは違うプレゼントに、私はちょっと残念な気持ちを抱いていました。
「あなたが大人になるということは、いつかこういうものが必要になるときが来るから」
母の言葉の意味を知ったのは、成人の日から数年後、初めて身近な親戚のお葬式に参列したときでした。
小さいころからお世話になっていた人だったので、悲しい気持ちでいっぱいでした。
真っ黒な服に袖を通した後、母から成人の日もらった真珠のアクセサリーを手渡されました。
あの日は仰々しいと思っていたネックレスですが、首にかけてみると、寂しさの中にも凛と背筋が立つような気持ちが生まれ、
また不思議と、母に守られているようなあたたかい気持ちにもなりました。
人生は楽しいことばかりではなく、悲しいこともたくさん起こります。
そのたびに、くよくよなげいてばかりいるのではなくて、ちゃんとその現実に向き合い、
お世話になった方にしっかり感謝を伝えてお別れできるような「一人前の大人」になれるように。
―――と、母の想いが込められた贈りものだったことに気が付きました。
真珠ができるまで
そういえば真珠がどうやってできるか、ご存じでしょうか。
養殖の真珠は、母体となる貝に核(貝殻を削って作ったものなど)を外套膜と一緒に入れて、月日をかけて、真珠層を形成させることで作られます。
天然の場合は、この「核」が海の中で偶然入ったものでできています。
※外套膜(がいとうまく)ー貝の体を包む薄い膜のこと。貝殻や真珠の輝きのもと(真珠層)を作り出す役割を持っています。
母貝の中で、大切に守られながら育つ真珠は、その成り立ちから「身を守る」というお守りの意味を持っています。
研究員Sは、それがなんだか人間の親子のような、愛のある関係に感じました。
真珠といえば「まん丸できれいな形」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
そのため、形が歪なものや色むらがあるものは、かつては“規格外”とされてきた価値観もありました。
しかし、大切に育てられた子は、どんな個性(形)を持って生まれてきても素晴らしいものです。
「歩む道の先で、あなたらしく輝いていてほしい」
「離れいても見守っているし、困ったときはいつでも味方だよ」
そんな、誰かを想うあたたかい気持ちを、「バロックパール」の個性豊かな輝きに託して、この商品を作りました。
帰る場所「ムーンキャッチャー」
イヤーカフ、ブローチ、ネックレス。
バロックパールをあしらった3つのアクセサリーと、それらを美しく飾りながら保管できる「ムーンキャッチャー」をセットにしました。
「パールは外の世界で大事な人を見守ってくれる存在」になり、
「ムーンキャッチャーは帰ってきて安らげる場所」に。
古くから「月の雫」とも呼ばれるパールは、月と深い親和性を持っています。
良い日も、そうでない日も、一日の終わりにすべてを優しく包み込んでくれる
――そんな静かで穏やかな居場所を、夜空に浮かぶ月に重ねています。
月をイメージしたアクセサリー
月から雫が垂れている様子をパールで表現したイヤーカフとネックレス。
そしてかに座のブローチ。実はかに座も、月と深く結びついているのです。
西洋占星術において、かに座の守護星は「月」。
また占星術で「月」は、母性、安心感、無意識の自分、守るものを象徴します。
そして「かに座」もまた、大切な仲間や家族を愛し、包み込み、守る性質を持つ星座なのです。
かに座の性質も、月、そしてパールの成り立ちへの親和性があり、
コレクション全体を通して、愛情と安らぎと神秘を感じることができます。
【ミ三3研究室 研究員Sより】
ムーンキャッチャーの真ん中に吊るされたモチーフは、海の中から見上げた「水面に映る月」をイメージしています。
母なる貝の腕のなかで眠りながら、ゆったりと月を見上げる真珠。
そんな真珠が見ている景色を想像してみると、このムーンキャッチャーがまた少し違った表情を見せてくれるはずです。

